今日は知多木綿に次いでOSOCUで使う
もう一つの生地、備後節織について。
目次
1)きっかけ
2)特長
3)使う理由
1)きっかけ
元々は大阪の縫製職人さんが生地のスワッチ
(サンプル)を持っていて、見せてもらった
のがきっかけ。
知多木綿は背景から徐々に興味を持ち、
好きになって行ったのですが、備後節織
はぱっと見たときに惹かれました。
こんな表情豊かな生地があるんだという驚き
と伝統的な絣を受け継ぐストーリーがとても
印象に残っています。
そこから取り扱う番匠さんに行き、
少しずつ取り扱うようになります。
2018年と2019年にMakuakeでOSOCUとして
クラウドファウンディングをした際には2回と
も備後節織の生地を使いました。
エージェントとさせてもらっている海外の
デザイナーは開発する服の90%は備後節織に
なりました。
2019年には備後節織のリブランディングを
手掛けた方とも偶然お会いし、続けていくと
ご縁が広がることを改めて実感する出来事も。
そんな感じで、今も大きくはないですが、
地道に使い続けている生地となっています。
2)特長
備後節織の特徴は何といってもその節(ネップ)。
生地の表面に凹凸ができることでなんとも豊かな
表情になります。
絣柄も素敵なのですが、個人的には無地の節織系
生地がやはりとても好みです。
もう一つ挙げたい特長が色。
染めの話Vol.1
で出した天然染料をつかったものが多く、中でも
藍染は種類が豊富。糸染をしていて、柄ものでも
藍染です。
最初、色はがっつり落ちるので、洗濯に配慮はどう
しても必要ですが、1年着ればはっきりと変化して
いく色合いはやっぱりいいな、と思います。
他にも古くからのシャトル織機を使っていたり、
1日に仕上がるm数が少なかったりと色々あるのですが、
私が語るよりずっと詳しいサイトがるのでそちらに。
3)使う理由

一番はこの生地が好きで惹かれるから、です。
ただ、それだとあまりにも主観的ですので、
もうすこし客観的に。
クラウドファウンディングにも書いたのですが様々な
理由から、備後節織は希少な生地となっています。
*織元が2社しかない。
*量産できない。(機械1台で、1日に1反(約30m)しか織れない。)
*備後節織の価格は一般シャツ生地の3-4倍。
つまり、量産前提かつ見込み生産が中心の今のアパレル業界では
なかなか使われにくい生地でもあるのです。
OSOCUは伝統を日常に取り入れるお手伝いが
したいです。そう考えると備後節織ほどぴったり
な生地も無いだろうと感じたのです。
2018年に行ったクラウドファウンディングのページ
ツムギラボ
タニ カヅオ