今回は服の経年変化の話をします。
目次
1)経年変化を感じやすい服、感じにくい服
2)服は何年着る?
3)長く着るコツ
1)経年変化を感じやすい服、感じにくい服
やはり一番感じやすいのは藍染の服かと。
色落ちが多いので、その分色変化が早く現れやすいです。
未使用品と1年半ほど洗濯を繰り返しつつ使ったもの。
(着用回数は月平均2-3回で30回くらいかなと)
↓アップだともう少し分かりやすいかも。
色落ちはもちろん、生地の柔らかさも出てきます。
藍(インディゴも)はアタリも出るのでよりヴィンテージ感は
出やすいです。上のシャツは古布みたいな感じに変化していきます。
藍染に限らず天然染色は基本的に色落ちをするので
変化しやすいと思います。それが好きか嫌いかは差
があると思いますが、個人的には面白いと思っています。
話すと長くなるのでここでは深堀しませんが、変化していく
服を見ていると、自分たちと同じように年を重ねていく感覚
が見えて、やはり愛着が湧きますね。
逆に色変化しにくいのは化学染色のもので日常生活レベルでは
色の変化は気づかないと思います。素材が綿や麻の天然繊維で
はなくナイロンやポリエステルの合成繊維ならなおさらです。
色以外の経年変化は毛羽立ちやヨレなどでしょうか。
これは天然繊維では起きやすく、合成繊維では起きにくいです。
ウール(天然繊維)ではよくわかりますね。
一般的に毛羽立ちやヨレは良いものとされませんが、例外もあります。
ミリタリー系のアイテムやデニムのように固い素材はなじむという
見方をされます。
実際に使い込むほどに柔らかくなる素材は存在します。
染色やら加工やら着用状況で左右されますが、綿素材は使いこんでいくと
良い味になると基本的には思っています。
【参考】
OSOCUで知多木綿の生地を多用する理由Vo.2
これはデニム好きならイメージしやすいと思います。
ざっくりまとめると、
経年変化を楽しみたいなら天然繊維&天然染料
経年変化をさせたくないなら合成繊維&合成染料
(合成繊維の天然染料ってあるのだろうか・・・?)
という選択になります。
2)服は何年着る?
ファストファッションが登場して久しいですが、
ここ2,3年は1シーズンで捨てるということに対する疑問も
出てきて長く着ることが見直される風潮もある気がしています。
メルカリやラクマといったCtoC取引の登場も大きく、リセール
のために大切に着ることで結果長い間着用される(複数人が着る)
という流れもあります。
シーズンを3か月で見て、週1回着れば12-3回の着用です。
ただ実際に毎週着る服というのはかなりのお気に入りのはず
で、現代ではシーズンで10回着るくらいが通常な気がします。
そうすると、特殊な着方をしていない限り2-3年は普通に使える
はず。ものによっては5-6年でも。私自身、6年間使っているシャツ
はあります。白物は皮脂汚れが蓄積したりでもう少し短いですが。
3)長く着るコツ
シンプルですが、
丁寧に着ることと丁寧に洗うこと
これに尽きます。
シルク製品や装飾のあるもの、特殊素材以外
つまり普通に世の中に出回る90%以上の布の服は
家庭で洗えます。
今の洗濯機は高性能で手洗いと同じようなモード
があり、便利です。弱水流でもOKですが、できる
だけ弱めに洗うのがポイントかと。
手でざっと洗い、2-3分脱水だけかけて干すというのも
ありで、藍染製品の最初はできればこの方がいいくらい
色落ちあります。
いずれにしても洗うということは濡れたり・擦れたりする
わけで繊維にとってはダメージになります。リセッシュの
ような製品で洗う頻度を下げるも一つの手かなと思います。
あと、乾燥機は基本的に避けた方が良いです。型崩れが
心配されます。濡れ・擦れに加えて熱も加わるので繊維
にとっては負荷ですね。
個人的には思っているほど服が汚れるわけではなく、
思っている以上に洗濯機で服は傷むと考えてケアを
するようにしています。
時節柄、花粉やウイルスなどが気になる人も多いと思いますが
こまめに除菌するなどをすればシャツ・ニット・ボトム類は
傷めずに長く使えると思います。
肌着・下着はもちろん、直接肌に着るTシャツ類に関しては
毎回洗うしかないので、あまり気にしていないですがお気に入り
のTシャツはシャツと同じような洗濯をしています。
洗濯内容はまた別の機会に紹介できれば。
ツムギラボ
タニ カヅオ