2020/06/10 12:16
実は、長らく藍染製品を使っていませんでした。
正確には興味はあるけど、今一歩手が出なかった
という感じです。
一番の理由は色落ちと値段。
多くのサイトの説明でも、藍染は色が落ちる。そういう
ものだ。ということでしたし、染める手間(何度も何度も
染めては乾かす)ことから値段も2-3万は普通。
ちょっと日常的なシャツに使うにはなー。。。と
思っていました。
そんな時に出会ったのが備後節織。広島の伝統工芸である
備後節織の織元でリブランディングされた生地で、1日に
1つの機械で30mずつしか織れないレアな生地。
(しかも残る織元は2社!)
藍染企画も多くて、生地ではなく糸の段階で藍染した生地
は現代風な柄が多く、ぜひ使って服を作ってみたい!と
思いました。
中でもこの節縞。
古典的な柄ではなく、遠目にはピンストライプ、近くで見ると
太さがランダムなユニークな縞柄。
色落ちはしますが、びっくりするほどではないし、藍特有の匂い
も少ない。加えて柄と生地のざっくりとした風合いが良く、洗濯
してもほぼアイロンいらず。(個人的には、ですが)
というわけで、藍染シャツに興味はあるものの、今一つ手の伸ばせ
人に向けた入門編を企画。自分でも買う価格帯にするため、価格は
15,000円で設定。原価の半分を生地につぎ込みました。
そして藍染素材を味わってもらうために、味付けであるデザインは
控えめに。
ボタンが2mm厚だったり
ポケットの位置が胸ではなく、身頃の真ん中くらいだったり
カフスをボタン一つにしたり
控えめなスリットを入れてみたり。
これくらい。
元々デザインもがっつり手を加えるのが苦手なので、言われてみれば
レベルです。
素材に特長を持たせる企画はいいなぁと昔からユーザーとして
思っていて、紙100%のTシャツとかシルク100%の紬糸ニット
とかを買ってしまいます(笑)
でも産地レストランで出るご当地食材の料理が美味しいように
服でも素材に焦点を当てて楽しめる企画があってもいいよね、
と常々思っています。
だから、デザインがすごい力を持っていることは重々承知の上で、
素材を知り・素材を楽しむという人が少しでも増えてくれたら
いいな、と考えて企画しました。
ちなみに洗濯は黒やネイビーの服たちと一緒に洗えば特に気に
なりません。色落ちも5-6回でしなくなりますが、私はいつも
黒Tやデニム、色移りしないポリエステル素材の服と一緒に
洗濯しています。
なお、このシャツは、
名古屋市内の店頭では常時見て頂けますし
ECでも試着プランを用意しているので、ご興味ある方は
一度手に取ってみてもらえると嬉しいです。
https://www.osocu.jp/items/28517065