2020/08/18 11:07
サンプルが上がりました。
4連休があり、3週間ほどで受け取りました。
パターン作成+サンプルなので、一般的な時間かと思います。
生産のお手伝いをしていると、生産未経験の方からは、
「こんなに時間かかるんですね」
と言われます。
服を作るのは人の手でやるものですし、何より私たちが職人さんや工場を丸抱えしているわけではありません。依頼してすぐできるということは、他に仕事が無いという意味であり、特殊な事情が無い限りはありません。もしそうであれば事業としてしていないはずです。
サンプルを早く仕上げるには、方法は主に2つ。
工場を丸抱えして、効率が悪いのを承知の上で、即上げしてもらうか
超特急料金を払って専門のサンプル工場に上げてもらうか、です。
大手や撮影の事情で無い限り、一般的にはこうした方法は取らないのではないかと思います。2-3週間はかかると見ておく方が無難です。
(※こうした開発時間の長さは改善の余地はあると個人的には思いますが、あくまで自社内であり他社向けののサービスとしては無理があると感じています。)
さて、前置きが長くなりました。
今回は2つのパターンでサンプルを依頼していました。
で、上がってきたのがこちら。
ぱっと見なかなかいい感じです。
まずは着用。
ここから黒に染めるので良いのですが、白だとやや透け感ありです。布帛生地なので伸縮性は無いのですが、身幅を大き目に取っているので、着づらさはさほどないです。(やはり伸縮性のあるTシャツには負けますが・・・)
個人的に欲しかったサイドから手を入れるカンガルーポケット。ここだけ2重なので色が違って見えますが、黒染めすれば解消しそうです。ポケット口下部の縫い止まり位置の指示が上手くいかなかったので、量産では修正必要になりそうです。
ちなみに、指示が上手く伝わらないというのは良くあることで、職出し(縫製依頼)する際には皆さんあれこれ工夫されています。今回の私の依頼の仕方はだいぶ粗いので、むしろ受け手の職人さんが良く理解してくれたという方が正しい表現のように思います。
そういう意味でも、職人さんたちと直接コミュニケーションをとり、人間関係を気づいておくことは生産管理上ではとても重要です。(人が作るものですから)
友達になる必要はありませんが、仕事の良きパートナーという立ち位置はあるのと無いのとでは全く違います。人としての相性もあるので、しっくりいかなければ作る場所(人)を変えるのは良い手段だと思っています。
さて、次は一緒に開発をしているメンバーに見せます。服づくりは一人で完結しても良いのですが、色々な視点で見てみるのもまた有用です。できたら小売店さんの意見なんかも聞けると面白いですね。
これは意見を取り入れるという意味ではなく、自分以外の人からどう見えるのかを知ることが大事という意味です。意見を入れるかどうかはあくまで開発者してジャッジしないと、皆の意見の寄せ集めや折衷案の妥協見たいな服になります。今のご時世、そうした服に魅力があまり無いのは多くの人が感じていることかと。
今週中には見せてフィードバックもらえそうですが、夏物なので、さすがに今期の生産は無理そうです。モニターやるかクラウドファウンディングやるか。販売方法には工夫が必要になりそうです。
ツムギラボ
タニ カヅオ